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【博物館探訪】赤穂市立海洋科学館・塩の国 ③海洋科学館

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兵庫県の西端に位置する赤穂市は、赤穂義士と共に「塩」でも有名な街です。
赤穂市立海洋科学館・塩の国」では、かつて行われていた塩づくりの方法を知ることが出来るだけでなく、「塩づくり」の体験も出来ます。
今回はこの博物館の見学と塩づくり体験をしてきました。


③海洋科学館

海洋博物館の中は、大きく2つに分かれており、左手は「塩」に関する展示、
右手は赤穂や瀬戸内海の歴史や海についての展示となっています。


【塩にまつわる展示】


左のコーナーの中央には、
巨大な「塩のオブジェ」が展示され、
その周囲を世界の岩塩が取り囲んでいます。

壁の方には塩に関する科学知識や、
塩と人類の歴史について書かれており、

これらをまとめるだけでも、
立派な自由研究になりそうなほど。

例えば、「もしも塩がなかったら」で
あげられているのは、

・うどん/パン/ケーキ
・漬物/梅干し/魚の干物
・味噌/醤油

といった食品から、

・自動車/タイヤ
・リチウムイオン電池
・テレビモニタ/PC/スマホ
・窓ガラス/アルミサッシ
・塩化ビニル製品

といった工業製品、
何より、

・安全な水道水

もまた「塩」なくしては得られないのです。
こんなことを知るだけでも、「塩」のありがたさが分かりますね。

塩の様々な形をした結晶を、顕微鏡で見ることも出来ます。

また「気仙沼の塩」のお話は、塩田と津波の関係や、復興支援の在り方なども含めて、様々なことを考えさせられました。


【赤穂の歴史】


と言って、最初に出迎えてくれるのはなんと「アロサウルス」の頭部化石!
化石や鉱物のコーナーでは、三葉虫やアンモナイト、ビカリア、魚類の化石など、見応えのある化石が多数展示されていました。

   


あわせて紹介されているのが、瀬戸内海の歴史と、「赤穂コールドロン」についての説明。

瀬戸内海の地学的な歴史について、図で解説されています。

1500万年前 :大阪・京都のあたりが海で日本海側と太平洋が繋がっていた
200万年前 :京都と兵庫、和歌山と四国がつながり、今の瀬戸内海東部が湖になった
100万年前 :四国の東西それぞれから海が北上し、九州と四国が分かれ、東部の湖が海と繋がった
 → ここから海が広がったり退いたりを13回繰り返すことに
1万年前 :「縄文海進」(海が広がる)の結果、瀬戸内海が誕生
6千年前 :現在より4m高い海岸線→海の後退→現在の地形に

瀬戸内海は、なかなか水の出入りの激しい歴史を歩んできたようです。

これに加えて、「赤穂コールドロン」についても、初めて聞きました。

「コールドロン」は「カルデラ噴火」の後、カルデラに特徴的な地形が侵食・風化して、岩石にその痕跡を残した状態をさすそうです。
つまり、赤穂市は、地形こそ失われているものの、大きなカルデラの中に発達した街であった、ということになります。

噴火があったのは、時代で言えば、恐竜がいた8300万年前~8200万年前頃。
カルデラの規模は、阿蘇や桜島のカルデラのサイズにも匹敵するくらいのものだったとのことです。




この発見に関する記事はこちら(上記図も↓のページより引用)

また、「カルデラ」「コールドロン」については、こちらのページに詳しく説明されています。



【海について】


水族館とはいきませんが、大きな水槽に魚が泳ぎ、
タッチパネルで魚の影を触ると魚の解説が出てくるテーブルがあったり
光線銃で的を撃つと魚を見つけられるゲームがあったり、
ハンドルを回すと波を起こせる装置など、
子どもたちも楽しめる設備がたくさんあります。

   

クイズやぬりえ、ガチャガチャなども楽しめますよ。

塩づくりも含めて、十分楽しめる、素敵な施設でした。
    塩,博物館