ブログ・お知らせ
【展覧会】「わけあって絶滅しました。」展@大阪南港ATCホール
- 05_見学・おでかけ
SDGsアドバイザーが講師をつとめる、兵庫県の理科実験教室、キッズアース播磨町校です。
大阪南港ATCホールにて開催の『わけあって絶滅しました。展 』に行ってきました。
(会期:2022.7/22~9/4)
期待以上に多彩で大規模な展示内容で、ワクワクすると同時に少しクタクタになりました(笑)
本当に面白くて素晴らしい展覧会でした!
【『わけあって絶滅しました。』】
さて、『わけあって絶滅しました。』は、ダイヤモンド社が出版している大人気シリーズのタイトル。
|
|
|
|
「生物の進化」と聞くと、生物がどんどん良くなっていくようなイメージがありますが、そうではなくて、その時代その時代に適応した生物が繫栄し、環境が変わることによって、これまで繫栄していた生物が隅に追いやられたり、絶滅してしまったりする一方、新しい環境に適応した生物が繁栄していく、このプロセスの繰り返しが「進化」なのです。
もちろん、「絶滅の理由」はゆるやかな環境の変化だけではありません。
恐竜の絶滅について語られる、隕石による突然の環境変化もありますし、それだけでなく、人間の手によって滅ぼされた生物、人間が他の生物を持ち込んだことで絶滅に追いやられた生物、人間のもたらした環境変化で危機に瀕している生物…。
絶滅した時代も理由も様々な「進化」した動物たち。
今、会うことも、見ることもかなわない、化石しか残っていないそんな生物たちを感じることの出来る、そんな展覧会でした。
※今回、生き物の名前については、それぞれウィキペディアへにリンクしていますので、詳しく知りたい方は、クリックしてください。
【展覧会!】
これを見ると、同じ大きさのように見えますが、実際の大きさはかなりの差があります。
それにしても、人間の想像力を一回り上回る造形の生き物だなぁと思います。
それぞれについている「絶滅の理由」も面白い(からこそ、本が売れているわけですが)。
もちろん、想像図や造形物だけでなく、化石の展示もあります。
三葉虫は、触角があったり、棘があったり、様々な進化をとげました。
こんないわば「海の覇者」とでも言うべき多様な進化を遂げながら繫栄してきた「種」が、今はいない、というのはとても不思議に感じます。
古生代の「個性的」な生き物、まだまだ紹介されていましたが、
「恐竜」の時代、中生代のコーナーへと進みましょう。
そして、私たちの世代には、鳥と恐竜をつなぐ存在として有名だった「始祖鳥」の化石です。
現在、始祖鳥は鳥の直接の祖先ではない、とされていますが、それでも、この化石があったからこそ、恐竜と鳥の近縁性についての研究が深まったのだろうと思います。
|
さぁ、お待ちかねの「恐竜」コーナーです。
入口で出迎えてくれた「トリケラトプス」。
最近、人気急上昇の感のある「スピノサウルス」。
恐竜界の絶対王者「ティラノサウルス」。
これらの中には、大量絶滅まで生き延びた種もあれば、それ以前に絶滅した種もあります。
いずれにしても、こんな生き物たちが闊歩していた時代があった、そう思うだけでワクワクします。
|
そして、ここには、実物大ティラノサウルスを「体験」出来るVRコーナーも!
大盛況でした。
展示の時代は「新生代」へ。
このコーナーには、超巨大生物の実物大想像図がいくつか並べられているのですが…
にもかかわず、モアは人間に狩られて滅ぼされたという説もあり、そう考えると、一番怖いのは人間なのかもしれません。
もちろん、大きな動物だけが滅んだわけではありません。
『不思議の国のアリス』にも出てくる「ドードー 鳥」
「ハワイミツスイ類 」の仲間は、wikiによると、32種中12種が絶滅しているそうです。
マダガスカル島に17世紀まで生きていた「エピオルニス」
鳥類で言えば、「リョコウバト 」なども有名ですね。
手塚先生の作品にも描かれる「ニホンオオカミ 」(ロロの旅路|マンガ|手塚治虫 TEZUKA OSAMU OFFICIAL)。
ニホンオオカミの絶滅が、昨今のシカやイノシシによる食害の原因の一つではないか、という説もあります。
|
|
人間が直接の原因である、なしは別にしても、もう見ることも出来ない動物がいる、というのは、生物多様性の面から見ても、寂しいことですし、その絶滅に人間が関係しているのであれば、それはそれで哀しい気持ちにさせられます。
そして、今まさに絶滅の危機に瀕している生物もたくさんいます。
ここから「わけあって生きのびた」「絶滅したと思ったら生きていた」「絶滅しそう助けてください」のコーナーになります。
しかし、今まで滅びなかったからと言って、これからも滅びないとは限りません。
滅びてしまった生き物の復活は無理でも、せめて人間の活動を少し変えるだけで救える種があるならば、多様性維持の観点からも、救うことが出来ればと思うのです。
【化石やカブトガニに触ってみよう!】
最後に「わけあって繁栄しました」ということで、現在数を増やしている生物たちも紹介されていました。
これも良いことばかり、ではありません。それによって生息地を奪われる生物もいるからです。
また、化石に触れるコーナーでは、アンモナイトやエウストレプトスポンディルスの大腿骨、恐竜の糞の化石などに触ることが出来ました。
生きているカブトガニ(2歳と5歳くらい)に触れるコーナーも。
また、今回、たくさんの復元造形がなされていましたが、これを行われたのが、株式会社海洋堂 (kaiyodo.co.jp)塗装師の吉田悟郎氏なのだそうです。
最後に「作品」が並んだコーナーがありましたが、さすがの海洋堂クオリティで、本当今にも動き出しそう!
すごいなぁ、という言葉しか出てきませんでした。
朝一番から行って、お昼前まで十分に楽しませて頂きました。
集められた資料、パネルも気合が入っていて、本当に充実した展覧会でした。- museum,ライギョ,ラッコ,展覧会,恐竜,化石,生物多様性
オススメ記事
-
- 03_自由研究,04_イベント・講演会,理科
-
- 03_自由研究,04_イベント・講演会,理科
-
- 03_自由研究,04_イベント・講演会,理科