キッズアース播磨町校「共明塾」

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【理科実験教室】温度をはかる!

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兵庫県の理科実験教室キッズアース播磨町校です。

理科実験教室ベーシッククラス9月2回目の授業は「温度をはかる」でした。



【温度計の使い方】


最近「温度計」を見ましたか?



携帯にも気温が出るようになって、見る機会が減っているかもしれません。
しかし、理科実験では、様々な場面で使いますので、しっかり温度計を使えるようにしましょう。

温度計は、真横から見なければいけません。
上や下から見ると、温度が変わって見えるからです。
これは、メスシリンダーの時と同じですね。

実際に、温度計を上から下から見てみて、見え方の違いを体験してみましょう。


さらに、温度の変化を水を使ってみてみます。
水を温めた時、氷を入れた時で温度がどんどん変化するのが分かりますね。





【温度計の仕組み】


さて、温度計は、どんな仕組みになっているのでしょうか。
温度が高くなると、液体は膨張します。つまり、見た目の量が増えます。

この見た目の増加量は、温度によって決まっているので、細いガラスの管に液体を閉じ込めて、温度に応じた目盛りをつければ、温度計が出来る、というわけです。
この仕組みが分かっていれば、簡単な温度計なら、実験工作で出来そうですね。


私が子供の頃は、体温計にも「水銀」が使われていました。

水銀」は気圧の変化をあまり受けないためです。
今でも公式の観測では「水銀温度計」が使われているそうです。

一般的なものは「赤液(有機液体/アルコール)温度計」で、当校でつかっているのもこれになります。

水銀 有機液体
温度幅 -30℃~360℃
(-55℃~650℃)
-200℃~200℃
精度
見やすさ
値段 高い 安い

また、食品関係などの温度計としては、水銀はあまり使用されません。
有機液体」には次のようなものが使われているそうです。

エチルアルコール -50℃ 50℃
白灯油(ケロシン) -30℃ 200℃
トルエン -80℃ 100℃
工業用ペンタン -200℃ 30℃


「何の温度をはかるか」で、使うべき温度計も変わることが分かりますね。



【温度の単位もいろいろ】


ここまで、温度の単位として「」を使ってきました。
漢字で「」、「」と読みますね。

しかし、世界には、温度をあらわす他の単位もあります。

」は、「摂氏〇度」とも書きます
摂氏」は「セルシウス度」と読み、この目盛りを考案した、スウェーデンの天文学者アンデルス・セルシウス氏にちなみます。

もとの考え方は「水の凝固点と沸点の間を100分割する」というアイデアで、
平たく言えば、「水が凍る温度を0℃、沸く温度を100℃にしよう」ということです。

分かりやすいですね。
現在は国際的にもこの単位が使われ、あとで説明する「K」(ケルビン)という単位も、温度幅は一緒です。

一方で、皆さんの身近にあって温度があまり変わらないもの、があります。
それは「体温」です。

これを基準にしてドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイト氏が考案したのが「」です。
華氏」「ファーレンハイト度」と読みます。

体温をほぼ100とし、最も冷たいと彼が考えていた温度を0にした上で、
水の凝固点(32)・沸点(212)を調べ、計算のしやすい180で分割することで、
体温を96とする温度体系を作りました。

」に慣れている我々からすると複雑に感じられますが

・人間が住める領域の温度がマイナスにならない
体温が100になると治療が必要とされるなど分かりやすい
・気温などを考える時に、小数を使わなくても表現できる

などのメリットがある、と考えられ(慣れの問題だと思いますが)、
アメリカなどでは、まだこの単位は一般的に使用されています。

写真を見ると、分割の幅が違うので、温度幅が変わるのが分かりますね。

0℃32℉になり、同じ温度幅が100分割と180分割になっているので、計算式としては、

□℃ = (■℉ - 32 ) × (5/9)
■℉ = □℃ × 1.8 + 32

となります。
例えば、「10℃」 だと、ちょうど「50℉」になりますね。

実はこの他にも、塩水の凍る温度と水の沸点を60分割したレーマー度や、水の凝固点と沸点を33分割したニュートン度、ロシアで使われたドリール度、フランスで使われたレオミュール度などがあります。

温度計が出来るまでは、温度を客観的にはかることは難しく、水の沸点が一定であることも、ちゃんと認識されてはいませんでした。
その中で、温度という単位を考える、というのは、とても大変な事だったに違いありません。


最後に「K」(ケルビン)について触れておきましょう。

この温度幅は、私たちが使っている「」と同じです。
何が違うかというと、最初の基準です。

」では、水の凝固点を「0」にしましたが、
K」は、「絶対零度」である「-273.15」を「0K」にします。

そのため、私たちの使っている「」に「273.15」を足せば、「K」になります。

この「K」は、国際単位系の一つとして正式に定義されていて、他の物理学の計算などにも使用することが出来ます。

これまで使われてきた、作られてきた温度の単位や、「K」の定義について調べると、「温度とは何か」について深く知ることが出来ると思います。


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