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【自由研究お助けシート】温度ってなに?①~温度の単位
- 03_自由研究,04_イベント・講演会
SDGsアドバイザーが講師をつとめる、兵庫県の理科実験教室、キッズアース播磨町校です。
先日、明石市の藤江小学校で行った
では、シャーベットが凍るまでの間、自由研究お助けシート「温度ってなに?」に基づいてお話をさせて頂きました。
この内容をさらに掘り下げていきましょう。
第1回目は「温度の単位」です。
【セルシウス度(摂氏)】
「今日の気温は何度?」と聞いた時、答えとして出るのは「度」という単位です。
この「度」は「ど」と読み、「℃」とも書きます。
しかし、世界には、温度をあらわす他の単位もあります。
まず「℃」ですが、これは「摂氏〇度」とも書きます。
「摂氏」は「セルシウス度」を意味し、この目盛りを考案した、スウェーデンの天文学者アンデルス・セルシウス氏にちなみます。
もとの考え方は「水の凝固点と沸点の間を100分割する」というアイデアで、
平たく言えば、「水が凍る温度を0℃、沸く温度を100℃にしよう」ということです。
分かりやすいというか、素晴らしいアイデアだと思います。
現在は国際的にもこの単位が使われ、あとで説明する「K」(ケルビン)という単位も、温度幅は一緒です。
【ファーレンハイト度(華氏)】
一方で、皆さんの身近にあって温度があまり変わらないもの、があります。
それは「体温」です。
これを基準にしてドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイト氏が考案したのが「℉」です。
「華氏」「ファーレンハイト度」と読みます。
体温をほぼ100とし、最も冷たいと彼が考えていた温度を0にした上で、
水の凝固点(32)・沸点(212)を調べ、計算のしやすい180で分割することで、
体温を96とする温度体系を作りました。
「℃」に慣れている我々からすると複雑に感じられますが
・人間が住める領域の温度がマイナスにならない
・体温が100になると治療が必要とされるなど分かりやすい
・気温などを考える時に、小数を使わなくても表現できる
などのメリットがある、と考えられ(慣れの問題だと思いますが)、
アメリカなどでは、まだこの単位は一般的に使用されています。
写真を見ると、分割の幅が違うので、温度幅が変わるのが分かりますね。
0℃=32℉になり、同じ温度幅が100分割と180分割になっているので、計算式としては、
□℃ = (■℉ - 32 ) × (5/9)
■℉ = □℃ × 1.8 + 32
となります。
例えば、「10℃」 だと、ちょうど「50℉」になりますね。
【その他の温度体系と「K」】
実はこの他にも、塩水の凍る温度と水の沸点を60分割したレーマー度や、水の凝固点と沸点を33分割したニュートン度、ロシアで使われたドリール度、フランスで使われたレオミュール度などがあります。
温度計が出来るまでは、温度を客観的にはかることは難しく、水の沸点が一定であることも、ちゃんと認識されてはいませんでした。
その中で、温度という単位を考える、というのは、とても大変な事だったに違いありません。
最後に「K」(ケルビン)について触れておきましょう。
この温度幅は、私たちが使っている「℃」と同じです。
何が違うかというと、最初の基準です。
「℃」では、水の凝固点を「0」にしましたが、
「K」は、「絶対零度」である「-273.15℃」を「0K」にします。
そのため、私たちの使っている「℃」に「273.15」を足せば、「K」になります。
この「K」は、国際単位系の一つとして正式に定義されていて、他の物理学の計算などにも使用することが出来ます。
これまで使われてきた、作られてきた温度の単位や、「K」の定義について調べると、「温度とは何か」について深く知ることが出来ると思います。
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