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【妖怪の科学】日本の「妖怪」学
- 03_自由研究,05_見学・おでかけ
日本で「妖怪と科学」について話をする時に、
井上円了先生と柳田國男先生の名前は外せません。
残念ながら、井上先生の著作は、ちゃんと読んだことがないのですが、
紹介されている内容を、かいつまんで表にするとこんな感じでしょうか。
「妖怪」と言われるもののうちには、人為的なものや、見間違いなども含まれている。
これらも含めて、自然現象としての「妖怪」の正体は科学で解き明かすことが出来る。
(例えば「セントエルモの火」や「ブロッケン現象」などは、物理現象として解明されていますね。)
この分類は非常に分かりやすく、「妖怪」を科学で捉えるのに、非常に参考になる考え方だと思います。
この本あたり、買って読んでみたいですね…
そしてもう一人の柳田国男先生は、『遠野物語』の作者であり、兵庫県福崎町のご出身です。
柳田先生の根底には「日本人とは何か」という問題意識があり、その手法もあわせて日本の民俗学の祖とされています。
ご出身の福崎町には、数多くの妖怪ベンチが設置され、妖怪たちが地域おこしに一役買っていますし
福崎町の友好姉妹都市であり、『遠野物語』で語られる遠野市でも、
文化研究を含めた様々な地域おこしの元となっています。
2020年は、『遠野物語』発刊110年、ということで、様々な企画も行われているようです。
『遠野物語』の中には、「オシラさま」や「座敷童」「河童」も出てきますが、
妙にリアルで怖いのは、「山人」でした。
原文は、少し読みにくいので、「妖怪小説家」京極夏彦先生が、現代文にして並び替えられた「リミックス」をお勧めします。
井上先生は、非常に科学的なアプローチで、「妖怪」を分類し、その正体を見極めようとしました。
柳田先生は、民俗学的なアプローチで、今残っている「妖怪」を記録し、そこから考察を深めました。
現代においては、国際日本文化研究センターの小松和彦先生らをはじめ、
多田克己先生や、村上健司先生らがご活躍されています。
もちろん、日本における「妖怪」文化を語る上で、水木しげる先生は外せませんし、
京極夏彦先生の活躍は言うまでもありません。
単に怖い、可愛い、という感想だけで終わるはなく、文化的な背景まで含めて考えてみると、
「妖怪」もしっかりと自由研究の対象に出来るのです。
さて、キッズアースの実験教室では、教科書を読むだけでは得られない「何か」を感じてもらうことで、
生徒の皆さんの可能性を拡げたいと思っています。
妖怪に関して、授業で取り扱うことはしませんが、質問があれば、出来る限りお答えします。
経験・体験を通じて、未来の「科学者」の卵への一助となれることを願っています。
- 京極夏彦,自由研究,習い事,読書,妖怪
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